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新潟の暖房、寒冷地エアコンはいらない?5つのポイントで判断

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寒冷地エアコンと言われても「寒冷地の基準てなに?」「自分の住む地域は寒冷地なの?」と思ってしまいますよね。
ただ、明確な基準は無く普通のエアコンで十分なのか寒冷地エアコンが良いのかはご自身で判断でする必要がある為、通常のエアコンと寒冷地エアコンの違いを理解しておくと良いかもしれませんね。

エアコンの仕組みおさらい

エアコンの仕組みをざっくり簡単に説明しますと、エアコンの室内機と室外機には熱伝導率の高いアルミフィンと銅管が張り巡らされ互いに繋がっていて、銅管の中には充填された冷媒ガスが常に循環しています。
冷房時は室内機のフィンを通してお部屋の熱を奪い冷媒ガスに乗せ室外機のフィンへ運び外へ放出します。暖房時は室外の熱を室外機のフィンがかき集め冷媒ガスに乗せ室内機のフィンまで届け、温風を吹き出します。

室外機の大きさの違い

一般的に寒冷地エアコンは室外機が大きくなりますが、理由は主に2つの重要な部品そのものが大きくなるからです。

1.室外熱交換器

室外機のアルミフィンの部分が熱交換器になります。ここでより多くの熱をかき集めなければならない為、外気温が低く熱を集めずらい寒冷地では、部品そのものを大きくし表面積を広げて効率を良くする必要があります。

2.コンプレッサー

コンプレッサーは冷媒ガスを圧縮し高温の液体として送り出す為の装置で、人間でいうと心臓になります。心臓が大きくなれば1回の鼓動でより多くの温かい血液を体に行き渡らせれるのと同じように、コンプレッサーも大きくすればより効率よく高温のガスを室内へ運べます。

外気の熱を集めて室内へ送るというエアコン暖房時の仕組み上、外気温の低い寒冷地ではどうしても不利になり熱交換効率が落ちてしまします。それを補うために物理的に部品を大きくしパワーを上げているのが寒冷地仕様のエアコンになります。

室内機の大きさの違い

室内機についてはコンパクトモデルや下位クラスの機種では通常のエアコンと同じものを使っていますが、これはあくまで寝室や子供部屋など小さい部屋用のエアコンになります。

暖房時は冷房時のように冷たい空気が下へ降りていき自然に空気がかくはんされるといったことが無く、床付近の冷たい空気を効率よくかくはんする必要がある為、熱交換器を大きくし、ファンやルーバーも大きく設計されています。

『最重要』霜取り能力の違い

寒冷地エアコンを選ぶ際に、最も重要になるポイントが霜取り能力です。

エアコンは暖房時、室外機の熱交換器(アルミフィンの部分)で外気の熱を集めます。熱が高いところから低いところへ移動する性質を利用するのがエアコンなどの熱交換(ヒートポンプ)の仕組みです。

つまり、ただでさえ気温の低い冬場に室外機の熱交換器は外気温よりもさらに低い温度になり外気の熱を吸収しているのです。

寒冷地では熱交換器はマイナスまで温度が下がることがあり、そうなると冷凍庫と同じように着霜しアルミフィンは目詰まりし能力を発揮できなくなりますので霜を溶かしてあげなければなりません。

実はこの霜取り運転、通常は冷房運転に切り替えています。室内機のファンを回さないので風は出ないように制御されていますが、冷房運転にすることで室外機の熱交換器へ温かいガスが流れますのでそれにより霜を溶かすというわけです。

そして気温が低ければ低いほど霜が付きやすく霜取り運転が多くなり、なかなか部屋が暖まらないといった事が起こります

このことが寒冷地でエアコンの暖房を使う際の最大のネックになっており、各メーカーこの課題を克服するために日々新技術の研究開発を行い、寒冷地エアコンに搭載しているというわけです。

いつやるの?

霜取りのタイミングと時間

通常、霜取り運転は10分前後で終わることがほとんどですが、そのタイミングや時間をご自身で設定することは出来ず、室外機の熱交換器に取り付けられているセンサーの温度変化を基に自動で行われます。

その為大寒波の日や、部屋自体の断熱性、気密性が低い場合などは部屋が十分に暖まりきる前に除霜運転に切り替わってしまうこともあります。この場合、なかなか部屋が暖まらいので故障と勘違いしてしまう方もいらっしゃいますが、霜取り運転中は室内機のランプの点灯などでわかる機種もありますので説明書で確認してみると良いでしょう。

また、短時間で霜取り運転を繰り返すような状況ではその部屋に対してのエアコンの能力が不足している可能性がありますので、買い替える際には対応畳数や室外機の設置場所の変更なども検討すると良いかもしれません。

弱点を克服

3種類のエアコンの霜取り方法

寒冷地において最大のネックとなる霜取り運転、寒冷地エアコンでは通常の霜取り運転と他の霜取り運転を組み合わせて行われます。

1.通常の霜取り運転

暖房運転をいったん止めてファンを回さず冷房運転に切り替えます。

メリット

コンプレッサーからの熱いガスがそのまま室外熱交換器へ送られる為、除霜能力が一番高い。

デメリット

除霜中は室内機がキンキンに冷える為、冷気が漏れて降りてきたり、室温が下がったりする可能性がある。

2.バイパス除霜

バイパス除霜とは「ノンストップ暖房」を謳う機種に搭載されている技術で、暖房運転したまま室内機へ繋がる配管の手前に分岐点を設け、一方を室外熱交換機へ繋げ温かいガスを送り込み除霜に使います。

メリット

冷房サイクルに切り替える必要がない為、室内機から冷気が漏れ出たり室温が下がったりすることがない。

デメリット

冷房サイクルに切り替える霜取り運転に比べると除霜能力は落ちる

※バイパス除霜が搭載されていれば完全にノンストップで暖房できるわけではなく、寒波時など着霜が多い時には通常の霜取り運転も行われます。

3.凍結防止ヒーター

凍結防止ヒーターは室外熱交換器の霜を直接溶か装置ではなく、除霜した際に出る排水が凍結するのを防ぐために室外機の底面に設置されます。

 

メリット

外気温がマイナスまで冷え込むような状況では、いくら霜取りをしても解けた水が排水される前に凍ってしまい、放っておくと室外機全体が凍り付いて暖房が効かなくなります。そのような状況を防止することが出来ます。

デメリット

ヒーターが作動する間は消費電力が高くなります。消費電力は100~150Wで、ドライヤーやレンジの5分の1程度になります。

寒冷地と降雪地域

雪がエアコンに与える影響

雪がエアコンに与える影響は大きく、もしも積雪地域で室外機が雪に埋まってしまうような状況であれば当然ながらまともに運転できなくなります。
また、室外機はファンを回して周りの空気を背面から勢いよく吸い込んでいますので、降雪の多い時には雪も一緒に吸い込まれ熱交換器に積もり目詰まりしてしまいます。これは着霜と同じ状態ですので霜取り運転をして溶かさなくてはなりません。つまり、降雪量が多い地域では霜取り運転をする間隔が短く1回の霜取り運転の時間も長くなる可能性がでてきます。

ややこしい…

3種類×2分類
寒冷地エアコンの種類

寒冷地エアコンを調べると各メーカー何種類か発売されていて違いがよくわかりませんよね。まずは搭載されている機能の違いで3種類。

ライトモデル

通常エアコンの室外機の熱交換器とコンプレッサーを大きくし効率とパワーを上げ、凍結防止ヒーターを搭載。

スタンダードモデル

ライトモデルの性能に加えて室内機も性能アップ。センサーによる細かい温度制御や気流の制御などメーカーによりさまざま。

プレミアムモデル

スタンダードモデルの性能に加えて、室外機にはバイパス除霜を搭載。室内機も大きくなり、より熱交換効率を高め広い部屋にも対応。

以上の3種類の機種が『量販店モデル』と『住宅設備モデル』の2分類でそれぞれ違う型番で販売されています。量販店モデルと住宅設備モデルは性能的な違いはほとんどなく、住宅設備モデルの方が価格がかなり安くなるのでお勧めですが、量販店では取り扱っていないということになります。

ホントに必要?

寒冷地エアコンが必要かどうか5つの判断ポイント

寒冷地エアコンの方が暖房性能に優れているのは分かるけど、値段も高いし「普通のエアコンで問題ないならそっちの方がいい」という方もいますよね。寒冷地エアコンにするかどうかは次にあげる5つのポイントに注目し、コスト面も考慮して総合的に判断すると良いでしょう。

1.家の気密性と断熱性

寒冷地エアコン選びに限らず、エアコン性能に最も影響を与える要素は、『家の断熱性と気密性』です。
例えば、築50年の家に比べ築10年の高気密高断熱住宅ではエアコンは3分の1の能力で十分と言われています。つまり、18畳の部屋でも6畳用のエアコンで賄えるということになり、そこまでパワフルなエアコンは必要なくなります。

2.雪が降るかどうか

降雪量の多い地域では室外機熱交換器への着雪の可能性が高くなりますので、バイパス除霜機能が搭載されている寒冷地エアコンの方が無難と言えます。

3.最低気温

最低気温がマイナスになる日が多いような地域では、霜取りをした際の排水が凍ってしまう可能性が高くなりますのでそのような地域では凍結防止ヒーター付きの寒冷地エアコンを設置した方が良いでしょう

4.沿岸地域かどうか

沿岸部では塩害の影響を受けるため、内陸部に比べ室外機の故障が早まる傾向にあります。家電製品は決して高ければ長寿命というわけではありませんので、あまりハイグレードの寒冷地エアコンを設置しても故障が早くコスパが悪くなる可能性があります。

5.室外機の設置状況

室外機の設置状況がエアコンの性能に与える影響は大きく、たとえば雪が降らなくても風が常に吹き晒すような状況では霜も付きやすく凍結もしやすくなります。反対に、夏場の直射日光や厳しい吹雪もしのげるような場所に設置されていれば使用電力も少なく熱交換効率も最大限に高めることが出来るため、ハイグレード機種は必要なくなります。

結論

新潟では寒冷地エアコンはいらない?

新潟には豪雪地域もあれば沿岸地域もありますので一概には言えませんが、当店の考えとしては基本的には寒冷地エアコンは必要ないと考えています。以下に理由を説明いたします。

降雪が少ない沿岸地域

沿岸地域では塩害は避けて通れませんので寒冷地エアコンに限らず価格の高い高性能機種を購入するのはお勧めしません。寒冷地エアコンにさらに塩害対策を施すといった手もありますが、とてつもない金額になる上に20年30年寿命が延びるわけではありませんのであまりにコスパが悪すぎます。
基本は通常のエアコンを設置して寒波などで冷え込む日はストーブを併用するなどした方が長期的にはお得になりそうです。
建物の構造上ファンヒーターなどが使えない家は、一番下のクラスの凍結防止ヒーターだけ搭載されている機種で十分だと思います。

豪雪地域

豪雪地域ではそもそも雪の影響を受けにくい場所に室外機を設置することが基本となります。もし室外機が凍り付いてしまうようであれば室外機自体の設置場所を変更した方が良いかもしれません。この場合、寒冷地エアコンに変えて受けられる恩恵よりも室外機の設置環境がエアコンに与える影響の方がはるかに大きいと考えています。

まとめ

エアコンを購入する際に「部屋と同じ畳数のエアコンで大丈夫なのか、一つ上のクラスにした方がいいのか」「寒冷地エアコンにしたほうがいいのか」と悩む方は多いと思いますが、エアコンが十分な能力を発揮できるかどうかで一番重要なのは家の断熱性と気密性、次に設置状況が重要になります。今回はあまり触れませんでしたが室内機の設置状況も能力に大きく関係してきます。例えばエアコンを窓上に設置されている家は多いと思いますが、大きい窓が好まれる現在の住宅事情を考えると上部の吸い込み口に十分なスペースが確保できていないエアコンも多く見受けられます。これでは空気の循環効率が悪くエアコンが能力を発揮できません。

こういった事が起きないようエアコンを購入する際はどんなエアコンを設置するかよりも誰に設置してもらうかが重要になってきます。特に大手量販店やテレビショッピングなどは、とにかく設置さえすればいいという考えの下請け業者による作業となりますので気を付けたほうが良いでしょう。

 

新潟でエアコンの取り付けなら当店ワンストップダイレクトにお任せください。修理経験が豊富な技術者が対応いたしますので『どんな施工をすると将来的にどんな異常が出るか』を熟知しており、先のことを考えた工事が出来るのが当店の強みです。ご利用お待ちしております。

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